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写真には気持ちが
写っているのかもね
・浅生鴨

SHALL WE ドコノコ?〔第3回〕

ドコノコ5周年企画
[SHALL WE ドコノコ?]
〜ドコノコのたのしみ方〜

犬猫SNSアプリ「ドコノコ」は2021年6月5日に、
5周年を迎えます。
この5年のあいだに、アプリは30万ダウンロードになり、
たくさんの方にたのしんでいただいています。

遠く離れていても、ドコノコの中で友だちができて、
なでなでがわりの「♡」をしたり、コメントしたり。
健康面やごはんの相談をしたりされたり、
いっしょにお出かけするような仲になったり。
迷子捜しのお手伝いをしたり。
ご近所友だちになったり。
日々、うちのコの記録をつけるのに
役立ったりもしています。

「ドコノコ」ってこんなアプリですよ。
ということを、
ちょっとあらたまってお伝えする連載です。
6月5日から1週間ほど、毎日更新していきますので、
ドコノコをたのしんでいる方も、
まだはじめたばかりの方も、あんまりやっていない方も、
よければお付き合いください。

「ドコノコ」をリリースする前の
開発から関わってくださっている、
作家の浅生鴨さん。
鴨さんは、「ドコノコ」の放送局を、
毎日更新してくださっています。
「ひろば」や「タイムライン」では
出会えない出会いや、
たのしみがあるので、
ぜひ「放送局」をたのしんくださいね。

今日は鴨さんから、
「ドコノコ」の「放送局」のことなど、
コメントをいただきましたので、
ご紹介させていただきます。

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写真には気持ちが写っているのかもね

人間が犬猫たちと共に暮らすようになってから、
長い長い年月が経ちました。
それでも、外で生まれたり飼い主と別れたりと、
さまざまな事情から人間と一緒に暮らすことができず、
行き場所もないまま命を落とす犬猫たちが、
今でもまだたくさんいます。
迷子になってしまったまま
家族と再会することができずに
施設に収容される犬猫たちもいます。
もしも、その一匹一匹がどこの子なのかがちゃんとわかったら。
その一匹一匹にちゃんと見守る人がいてくれたら。

もともと「ドコノコ」は、そんな想いから開発の始まったアプリです。
とはいえ、ふだんはあまり難しいことを考えず、
それぞれが写真を投稿して日々の記録にしたり、
うちの子のかわいさを自慢したり、
お互いの犬猫を「かわいいね」「いい子だね」と
楽しんだりするアプリでもあります。

主役は犬猫ですから、人間はあまり登場しないように、
人間どうしの交流を不便にしたり、
コメントの文字数が少なかったり、
誰がハートをつけてくれたのかわかりにくくしたりと、
ふつうのSNSではやらないようなことをわざわざやっています。
でも、それでいいのです。
写真を見て、かわいいなと思ったらハートをつけ、
気になるなと思ったらフォローする、それで充分なのです。

そうやって、ゆるく知ってくれている人間が増えることが、
もしもその子が迷子になったときの、
あるいは家族を失ったときの、
大切で強いサポートになるのだと思っています。

さて、放送局では、新しい子を知ってもらう場として、
毎日「これみて」や「今日の一句」のコーナーで
投稿を紹介しています。
毎日だいたい2000枚前後の写真を見て、
その中から、これまで紹介されたことのない子を
できるだけピックアップしようと心がけてはいるのですが
「今日の一句」のコーナーなどは、
さすがに上手な人が何度も選ばれることがあって、
ちょっぴり申しわけないな、なんて感じることもあります。

どんな子なのかな? どこに住んでいるのかな?
ほかにいい写真はないかな?
なんてことを確認しながら写真を選んでいくのですが、
どの子もみんなかわいいんですよね。
歳をとって動けなくなってしまったり、
病気やケガで体の一部を失っていたり、
なんだか妙におかしな毛柄だったりと、
雑誌やテレビに出てくる犬猫たちのような、
整ったかわいさはないけれども、
だからこそのかわいさがあることに気づきます。
写真を撮る人が、その子をどれだけ大切にしているか、
どれだけかわいいと思っているのかが伝わってきて、
写真ってちゃんと気持ちが写るんだな、
怖いなと思うことさえあります。

「編集部より」は毎日120文字でお届けしている短い文章で、
特にテーマも決めずにその日に思いついたことを
ただ書いているだけなのですが、
やっぱり犬猫の話題が多めになっているような気がします。
あとはお天気の話題ですね。
だいたい何を書くかに困ったときは
お天気の話を書いていますから、
天気の話題が出たら「あ、思いつかなかったな」と
思ってもらえるといいかもしれません。
今は、毎日120文字という細切れの文章ですが、
いずれは雑誌などの連載小説のように、
まとまった長さのものを
少しずつお届けしていくようなことができたら、
読んでくださる方も楽しみにしてもらえるかもしれないなと、
密かに企んでいます。

 「ドコノコ」は5周年を迎えました。
いつも楽しんでいただいて本当にありがとうございます。
これからも引き続き、
うちの子も、よその子も、そとの子も、
みんなでかわいがっていただけると嬉しく思います。

浅生鴨